Cannondale エンデュランスロードバイク「Synapse」のDi2化レポート(2/2)

2020.03.29
メンテナンス関連

こんにちは。メカニックの渡辺です。

Cannondale Synapse(キャノンディール シナプス) Di2化レポートの続編、第2話です。

 

 

Cannondale Synapse Di2化レポート

第1話 エレクトリックケーブル、ディレーラーの取り付け

第2話 ディレーラーの取り付けの続き~ファームウェアアップデートと完成まで ←今回はここ

 

 

ディレーラーの取り付け(続き)

ディレーラーを取り付ける前にハンガーのアライメントを確認します。

まずは取付ボルトが緩んでいないかチェックします。

 

 

パークツールのハンガー修正ツールを使用し歪みをチェックします。

 

 

アライメントの狂いがあったため交換いたしました。

当初は修正で対応しようと考えましたが、手に伝わる感覚で弱っていることが分かったため、修正ではなく交換をすることといたしました。

 

 

ディレーラーハンガーは各メーカーでいろいろな形がありますが、今回のシナプスのタイプは薄いプレートでフレームエンドを挟み込むタイプのディレーラーハンガーです。

少しでもクラックが入っている場合、バイクエッグでは早めの交換をお勧めするほど繊細な部品です。

 

 

 

ハンドルとステム交換作業

続いてヘッド廻りをチェックします。

ベアリング共に汚れていましたので、作業工程には入っていませんが見て見ぬふりはできません。

 

 

コンプレッションリングなどもあわせてクリーニングさせていただきました。

 

 

粘性のあるグリスを塗布し防錆します。グリス量は多すぎるとにじみ出てくるので適量を見極めます。

 

 

適材適所のケミカルを塗布し組み付けていきます。

 

 

その後入念にシフト調整を行います。

 

 

今回交換するのは3Tのエアロハンドルです。

このハンドルは形状が特殊なため、オプションのDi2サテライトスイッチの取付位置がなかなか定まらなかったのですが、小物を削りフィットさせることができました。

 

 

 

Di2のファームウェアのアップデート

下の画像にもあるように、問題なく6つの部品が最新の状態にアップデート出来ました。

 

 

 

Di2は乗る人の好みの動き方にカスタマイズできるのも特徴です。

PCやスマートフォンからも設定が変えられます。

 

 

 

ついに完成!

設定が終わったら最後に、フィッター杉浦に作業前のポジションに復元してもらいます。

 

 

完成しました!オーナー様の思い描く形のバイクに仕上がりました。

ご納車後オーナー様からは、とっても調子がいい!とご感想をいただきました。

私、渡辺は感情が表には出にくいタイプですが、お褒めの言葉をいただくと本当にうれしく思っております。

また何かございましたらお気軽にご相談ください。ありがとうございました!