こんにちは! メカニックの渡辺です。
今回は、2020年フルモデルチェンジしたDomane SL5の組み立てレポートです。
モデルチェンジ後のバイクを初めて組立するときはとってもワクワクします。
フィッティングデータに基づき組み立て開始
このバイクをご購入していただいたオーナー様は、店長杉浦によるフィッティングサービスをお受けいただいたオーナー様です。
フィッテイングデータに基づいた指示に沿って最適なポジションに仕上げさせていただきます。
早速、フレームサイズ50cmの完成車にはクランクの長さは170mm(下の写真左)がついてくるのですが、165mm(下の写真右)に変更させていただきました。
なお、170mmのクランクは下取りさせていただきました。
ハンドルの高さを現在お乗りのスペシャライズド『VENGE』と同じ位置にするため、ステムを角度-17°のボントレガーの『Pro Stem』に変更いたしました。
下の写真のステムは上側が『Elite Stem』という角度-7°の純正のステム、下側のステムが『Pro Stem』になります。
カーボン製フォークコラムを傷めないように、Pro Stemのクランプ部のエッジに面取りが施してあります。
お次はBB(ボトムブラケット)の取り付けです。
長年、トレックのカーボンロードバイクはBB90というベアリング圧入式でしたが、2020年モデルのDomaneは『T47』という新規格が採用されています。
ベアリング圧入式からスレッドタイプ(ねじ込み式)にリニューアルされ、確実な固定と精度の高いスムーズな回転が期待できます。
ワイヤー類は、ステムの後ろ(トップチューブ側)からフレーム内に入っていきます。
長すぎるワイヤー、ホース4本すべてをカットして最適な長さに調整します。
フロントブレーキホースとフロントシフトアウターがフレーム内部で絡まっていましたので、直しておきました。
ハンドルを左右に動かして、安全マージンを残した長さにカットします。
フロントブレーキホース(下の写真上)は8cm、リアブレーキホース(下の写真下)は15cmカットいたしました。
オーナー様に確認した後、フォークコラムも3cmカットしすっきりと仕上げました。
続いてフロントディレーラーの取り付け作業に取り掛かります。
まずは、フロントディレーラーの取り付け剛性を上げるためのサポートボルトプレートを貼り付けます。
フレームの形に合うように折り曲げぴったりとフィットさせました。
軽快なシフトフィーリングを感じていただけるように、シフトワイヤーにはワイヤー専用のグリスを使用してグリスアップを施します。
フロントディレーラーの位置はミリ単位で正確に取り付けます。
最後の最後に2回目のブレーキブリーディング(エア抜き)を行いました。
残留エアーが排出できましたので、これで完璧な状態に仕上がりました。
サドル位置を調整して、ついに完成!
組み立て終わったら、フィッティング担当の杉浦店長にサドルのポジションを合わせてもらい、ついに完成いたしました!
Domane SL5のカラーは3色ございますが、このネイビーとシルバーのロゴがカッコよすぎますね!
フィッティングデータを基にクランクの長さをはじめ、様々な細かい調整を施したことで帰宅後のオーナー様より『乗り心地最高です』とメッセージをいただくことができました。
私がこのバイクのオーナーなら、ダウンチューブのストレージには、パンク修理のキットとお菓子類をたくさん詰め込みたいです!
艶消しネイビーにシルバーのロゴがクールです!
塗装内に埋め込まれたエンブレムも高級感抜群です。
ブレーキローターとホイールは、直ぐにグレードの高いものに変更しました。
最後までご覧いただきまして有難うございます!
あなたのバイクも、ぜひ私、渡辺に組立をさせてください!!ご来店お待ちいたしております!